『remake of 繰り返し見る夢』
2021.10個展
[ASSEMBLAGE]より
2017.11個展[陽の当たる場所を探して]で展示した絵画作品を木工の半立体作品としてリメイクしたものです
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幼い頃 何度も同じような夢を見た
それはいつも 何かから必死に逃げ続ける夢
どこに隠れても 必ず見つかってしまう
逃げても逃げても
どこまでも追いかけてくるんだ
もうクタクタになって 走ることも出来なくなった頃
見えてくるのは いつも同じ風景…
丘を越えた先 誰もいない広い空き地の真ん中
ほんの数段の階段の先に 真っ白な石造りの柱が2本
「ここに来れば もう大丈夫」
その場所に辿り着いた時 暑い雲に覆われた空からは
姿の見えない太陽の光が白っぽく透けて ほんのりと暖かさを感じるんだ
そして目が覚めた僕は 大きな大きな安心感に包まれる…
noZomi
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いつの頃からか見なくなったこの夢…
でも僕の記憶の中には長い間、その風景や色、空気感までもが鮮明に残っていた夢。
最初にこの絵を描いた頃も、その臨場感のようなものが肌感として残っていたような気がする。
リメイク作品として向き合った今、
それはもう遠い遠い記憶の彼方、あの時の息苦しさは全く思い出せない程になっていた。
僕はきっと、重たい何かを握りしめていた拳を、この人生のどこかで緩めた瞬間があったのだろう🍀