「高鳴り」

「心の動きを素直に表現できるかどうか」

その鍵を握るものって何だろう…。

今までそんな事考えてみた事もなかったけど、初めてじっくりと考えてみた。

僕が素直に感情を表せない時、

そこにあるのは「緊張感」のような気がする。

はっきりと感じ取れるほどの緊張感ではなくても、

無意識のうちに感じてる本当に微妙な、微かな気配の緊張だとしても、

僕の心は感情のスイッチを「OFF」にする。

逆にスイッチが「ON」のままの状態の時は…

そこには安らぎとか信頼、そして何よりも大きな安心感が存在するような気がする。

今僕は少しずつだけど、はっきりとは確信が持てないんだけど、

もしかしたらそういう場所なのかな…と感じられる場所、

もしかしたら安心してここに居てもいいのかな…と思える場所で過ごす時間が増えてるかも…。

そういう場所で僕の感情のスイッチは「ON」のままかというと、まだそうじゃない。

でも、分かっているのは完全な「OFF」ではないっていう感覚。

ちょうどその中間地点、車のエンジンで言えば「ニュートラル」の状態かな…。

長い間に身に付いた心の癖って、そう簡単には消えていかないね。

だけど自分ではもう気付いてる。

きっとそのうち、そう遠くはない未来。

春が訪れて雪解け水が流れ出すように、僕の心は柔らかくほぐれていくであろうことを。🍀

(2019年個展「solitaire…ひとり遊び」展示作品)

「高鳴り」

自分の心を守るために いつの間にか身に付けたもの…

「人前では感情のスイッチを切ること」

いつの間にか とても上手になった

悲しい出来事は 何でもない事に

悔しい出来事は 関係のない事に

頭の中で切り替える

あまり上手になり過ぎて

楽しい事ほど 何でもない事に

嬉しい事ほど 無かった事に

そんな風に変換してしまう癖がついたんだ

他人の反応が気になるから

ときめきや喜びは 辛い出来事以上に心を動かしてはいけないもの…

長い間 僕にとっては最も要らない感情として振り分けてきた

でもね

それってあまりにも悲しすぎるよね

ちゃんと心を動かさないと

かけがえのない大切なものまで

手の平からこぼれ落ちていっちゃうこともあるんだよ

…noZomi

=地球に 人に 優しいアートを=

僕らを育んでくれるこの星とあらゆる命への敬意、

そして魂の居場所である肉体に感謝を込めて…

       早川 希

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