「思慕の花」
お日様が高い所から見下ろしてくれてる時には、全く忘れちゃってるんだけど…。
日が西の空に傾いて、辺りが徐々に闇に包まれていく夕暮れ時。
その時間になると、得体の知れない不安が、背後から忍び寄って来る。
そしてまるで片足で立っているような、こころもとない感覚に呑み込まれそうになる。
それは、遠い日の幼い僕が、日々味わっていた感覚。
大人になった今でも夕暮れ時になると、背中の辺りがザワザワとして落ち着かない。
もうとっくに忘れてもいいはずなのに…。
僕が未だに克服できないままでいる「弱点」。🍀
(2017年個展「花*華繚乱」展示作品)
「思慕の花」
地平線に ゆっくりと陽が落ちてゆく頃
ふいに背中の辺りに
不安を覚えることがある
どうにもやりきれないこの感覚は
幼い頃から僕を掴んで
放してはくれない
暖かくて
柔らかな香りで包み込んでくれる…
そんな花を
僕は今でも探し続けている
…noZomi🍀
=地球に 人に 優しいアートを=
僕らを育んでくれるこの星とあらゆる命への敬意、
そして魂の居場所である肉体に感謝を込めて…
早川 希