個展終了①。魔法が解けた瞬間

僕の4回目となる個展「陽の当たる場所を探して」が昨日12月4日月曜日、18:00で閉幕。

 

僕が初めて個展を開いたのが去年の11月、ほぼ一年前になるんだよね。

気付けばもう12月。

 

このブログでは、ここまでの一年間の想いとか、今回の個展での想いとか、そんないろいろの中から思い浮かんだ事を2回に分けて話してみようかなって思ってる。

 

 

いつもそうなんだけど、後片付けの時間がすっごく寂しくなっちゃう。

 

し~んと静まり返ったギャラリーで一枚一枚壁から絵を外していく。

徐々に白い壁が現れて、そこはもう、ほんの少し前までとは全然違う空間になってるんだ。

さっきまで感じていた暖かな波動。

どこへいっちゃったんだろう…。

色がなくなって、ただただ白いその壁からは、もう何も伝わってこない。

 

荷造りを済ませて、床に掃除機をかけていると、なんだか寂しくってほんの少しだけ涙が出てきちゃうんだ。

たった5日間だけど、毎日通っている間には小さな触れ合いが、所々に散りばめられてるからなのかな。

 

個展会場は、期間内は僕が全部管理してる。

だから他の人の手が加わる事は無いんだけど、共有スペースはビルのテナント会社の人達も出入りしてるんだ。

廊下や階段ですれ違えば挨拶したりね。

時にはこんな場面にも遭遇するよ。

 

 

洗面台の上に前日の帰りには無かった、誰かが置いた一輪の白い花。

今そこで、「おはようございます」って優しい笑顔で言ってくれた年配の女性がいたんだけど、きっとその人が置いたんだね。

この花は、あとでちゃんと花瓶に生けられてたよ。

朝は忙しいから、この時は取り敢えずこうして飾っておいたんだろうな。

たまたまだけど、僕はこの日が最終日だったから、まるで花束もらったみたいな嬉しい気持ちになれたんだ。

 

ギャラリーの外の廊下や階段では、他の会社の人達の中でも、特によく顔を合わせる人もいる。

そんな人は、前の個展から数か月ぶりに会っても、僕の事を覚えててくれて、

「元気⁈」とか声かけてくれたり、絵を観に来てくれたりもするんだよ。

もちろん毎日、顔が合えば行き帰りの挨拶をかわしたりしてね。

嬉しいよね、何かそういうのも。

 

だからこそ、最終日の別れが辛いんだな…。

せっかく仲良くなってきた頃に、僕はもう、ギャラリーには来なくなるんだ。

バカみたいだよね、相手は何とも思ってないかもしれないのにね。

僕は何でこんなに寂しがりやなのかな…。

 

僕が仲良くなったのは、海外から来てる男の人なんだけど、

僕は英語がロクにできないし、その人も日本語がまだわからないものが多くて言葉よりもフィーリングで会話してるって感じ。

それでも笑顔だけは完璧な共通語だね。

結果、それで何とかなっちゃうんだから。^^

昨日も「またね!」ってがっちり握手して別れたんだけど、帰っていく後ろ姿が見えなくなると、めっちゃ寂しくなっちゃったよ。

 

 

そして何と言っても、僕の作品を観てくれた人の表情とか、生の声を聞けるのが個展。

すごく大切で、僕には宝石のような時間なんだ。

 

貴重な時間と交通費を使ってくれて、僕の絵をわざわざ観にいらしてくださった方達は、とても嬉しいことに皆さん笑顔になってくれる。^^

その優しい笑顔のままギャラリーをあとにして下さるんだよね。

それって本当に至福の時間なんだよなぁ…。

 

そんな夢のような時間が終わって、まるで何もなかったかのようにガランとしたギャラリーは、なんていうのかな…。

夢から覚めたというか、魔法が解けた感じ⁇

ほら、夜中の12時になってシンデレラの馬車がカボチャに戻っちゃったようなさ…そんな感じ。

 

 

僕、朝早く起きるのとか大っ嫌いなんだよね。(>_<)

通勤時間のざわざわした駅や電車も、ものすごく苦手。

でもね、そんな事が全然気にならなくなっちゃうほど、この5日間が楽しくて、ギャラリーに来るのが楽しみで…。

それが終わってしまうのが、毎回ホントに辛くって、辛くって…。

片付けの時間は何とも言えない気分になるよね。

 

それでね、全て元通りになったギャラリーを出る時、僕がいつも決まってやる事がある。

 

誰もいない空間に向かって、

「ありがとうございました!」

って言いながら、深く頭を下げるんだ。

 

そして最後に重たい鉄の扉を閉めた瞬間、

その時僕は既に、未来に向かって歩き始めたってことなんだよね…きっと。🍀