「君も独りなの?」
小さな頃は、家の庭で一人で遊んでることが多かったな…。
庭が猫の通り道になっていたのか、不意に猫が姿を現すことがよくあったんだ。
そんな時、僕がそこにいることにちょっと驚いて、猫は一瞬立ち止まる…。
僕は猫が居なくならないうちに…って思って、そっと後ずさりして家の中に戻ると、急いで台所に走って『煮干し』をひとつかみ持ってくる。
[僕は時々煮干しをおやつ代わりにしてたから、どこにしまってあるのかをちゃんと知ってた(≧▽≦)]
飼い猫っぽい子は直ぐに寄って来てくれるけど、野良猫くんは用心深いから、なかなか近寄って来てくれない。
僕は少し離れた地面に煮干しを1本そっと置いて、脅かさないように静かにしゃがみ込んで待つんだ。
しばらくすると恐る恐る近寄って来て、美味しそうに煮干しを食べ始める。
全部食べちゃうと、また僕は少し離れた場所に煮干しを置く…。
猫はまたそっちに異動して、美味しそうにむしゃむしゃと頬張る。
そうしているうちに僕に対する警戒心はいつの間にか無くなって、ミーミー鳴きながら僕におねだりしてくるんだ。
僕を頼ってくる小さなまぁるい顔があまりにも可愛くて、台所にあった煮干しの殆どをあげちゃってお母さんに怒られたこともあったなぁ…🍀
(2019年個展「solitaire…ひとり遊び」展示作品)
「君も独りなの?」
・・・・・・・・・・・・
どうしたの?
君も独りなの?
僕と遊んでも
そんなにおもしろくないかもよ…
それでもいいなら
一緒に遊ぶ?
…noZomi🍀
=地球に 人に 優しいアートを=
僕らを育んでくれるこの星とあらゆる命への敬意、
そして魂の居場所である肉体に感謝を込めて…
早川 希