出会いと別れ…「僕は人生でいくつの虹と出会えるのかな」:個展New Beginningsより

人生には、いくつもの出会いがあるけれど…

 

出会った当初は、
それがこの先もずっと続いていくような、
いつまでも其処に在るような、

そんな錯覚を何故か無意識のうちに感じてしまう。

 

僕は人生でいくつの虹と出会えるのかな…

 

でも実際は出会った中の大半が、もう自分の傍には無いし、居ないのです。

 

子供の頃、よく一緒に遊んでいた友達も、
春になると一面にシロツメクサが咲いていたあの丘も、

夏休みにクワガタを採りに行った雑木林も、
優しかったお隣のおばあちゃんも…

 

 

久しぶりに虹に出会った時、
改めてその事が胸の中に湧き上がって来ました。

 

虹は、極たまにしか姿を現さない。

ましてや同じ虹とは、二度と再会する事は出来ないのです。

 

”出会いの数だけ別れがある”

 

どこかで聞いた事のある言葉…

始まりがあれば終わりがあるように、これは真実なのでしょう。

 

僕は幼い頃からこの言葉を実感するような体験を、
人・場所共に、おそらく他の人たちよりも少し多めに体験して来たように思います。

 

その為、出会いをとてもうれしく感じる心の片隅で、
別れがくる日を覚悟して、心の準備をしている子供でした。

それは大人になってからもずっと続いていました。

 

でも最近は、そのような思いグセを封印しようと意図しています。

それは、意識がまだ見ぬ未来へと飛んでしまうことによって引き起こされる思考だから。

そして何よりも、目の前の人やそこに広がる美しい風景に対して非常に失礼だからです。

 

どうあがいても、別れは必ず訪れます。

 

だからこそ僕は、
その貴重な出会いから生まれる時間、そこで感じる楽しさ、
喜びや幸福感をいつもお腹いっぱい味わう自分を選ぶことに決めました。

 

たとえもう会えなくなったとしても、
心の中に残るその時間が、優しく温かなものであるように…🍀

     安らぎの図画工作室から 陽日希(noZomi.h)

 

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