あらゆるモノから、美しさも楽しさも受け取っていたあの頃…『金平糖のお日様とハッカ飴のお月様』: 個展New Beginningsより
色も形も模様も、心のままに楽しんだ作品。
タイトルを読んでも、絵を見ても、なんだかよく分からない。
それでも何となく面白そう…
もしも、そう感じて下さる人がいてくれたら嬉しい。

金平糖のお日様とハッカ飴のお月様
色とりどりの金平糖。
その色を眺めているだけでも、夢が広がる。
更にその形が目を惹く。
小さなツノが、四方八方に広がるその形が可愛くて楽しいのだ。
幼い頃、何故だか金平糖はあまり身近な存在ではなく、親戚の家などにに行った時に、時々出会える特別なお菓子だった。
それが故に、幼い頃の僕にとって、金平糖に出会えた時の喜びはひとしおだった。
そして同じ頃、僕が大いに気に入っていたのが四角い缶に入った飴(ドロップ)。
様々な色と味の飴が入った、小さな子供にとっては宝石箱とも思えるようなそのお菓子は、いつも僕の傍らに在った。
そして何種類かの甘い味の飴の中で、白いハッカ味のものだけが、他のものとはちょっと違う個性を出していた。
僕はその味があまり好きではなかったのだけれど、周りの大人や少し年上のいとこなどに聞くと、「ハッカ味が一番好き…」という答えが返って来た。
なので、ハッカ飴が一番好きになると、自分も大人の仲間入りなのかも知れない…
そんなような気持ちを抱いていたように思える。
見た目も年齢も大人というもになってから久しい今、当時思い描いていた、大人になることへの憧れのようなものは、いつの間にかどこかへ消えてしまった。
でもあの頃、目の前で見ていたもの、
金平糖や缶入りドロップの色や形に、美しさや楽しさ、そして小さな幸せのようなものまでも感じていた自分。
そのピュアな感覚を、この絵を通して再び体験することが出来た。
描いている時は、ただただ心の動くまま、手の動くまま。
何かを表現しようとしていた訳ではない。
だからタイトルは、描き終わった後、暫し絵を眺めているうちに心に浮かんできたもの。
そこには大した意味も拘りも無い。
ただ、幼い頃の取り留めもない、ごちゃっとしたおもちゃ箱のような無邪気な感覚を、
「あぁ、そんな感覚あったかも知れない…」
なんて、何となくでも感じてくれる人がいたならば、
やっぱり嬉しいに違いない…🍀
安らぎの図画工作室から 陽日希(noZomi.h)